
『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』は、シリーズの中でも特に人気が高く、物語の大きな転換点となる重要な作品です。
ただ、「あらすじが難しい」「登場人物の関係がわかりにくい」と感じる人も多く、全体像を整理しないと理解しづらい作品でもあります。
この記事では、『帝国の逆襲』のあらすじを時系列で整理しながら、ルーク・スカイウォーカーの修行、ハン・ソロとレイアの逃亡劇、ダース・ベイダーとの関係などをわかりやすく解説します。
さらにネタバレ込みで、衝撃の展開や本作が高く評価される理由についても紹介していきます。
3行でわかる前作『エピソード4』からの流れ
・前作:ルークたちがデス・スターを破壊し大勝利
・今作開始:帝国軍が本気の反撃を開始
・反乱軍:基地を失い銀河中へ逃亡
『エピソード5/帝国の逆襲』の簡単なあらすじ
前作『エピソード4』でデス・スターを破壊し勝利を収めたルークたち反乱軍。しかし、銀河帝国軍はすぐさま反撃を開始し、反乱軍の秘密基地がある氷の惑星ホスを突き止めます。
激しい攻撃を受けた反乱軍は基地を放棄し、それぞれ別々の道へ逃れることに。
ルーク・スカイウォーカーはジェダイ・マスター「ヨーダ」のもとで修行を積むため惑星ダゴバへ向かい、一方のハン・ソロとレイア姫は帝国軍の執拗な追跡から逃れようとします。
本作は「ルークの修行」と「ハン・ソロたちの逃亡」が並行して描かれる作品です。2つの物語が進むことで、それぞれの成長や苦難が描かれ、やがて映画史に残る衝撃の結末へとつながっていきます。
登場人物・キャラクター相関図
エピソード5では、おなじみのメンバーに加えて、物語の超重要人物たちが登場します!

| キャラクター名 | 本作での役割・見どころ |
| ルーク・スカイウォーカー | 主人公。一人前のジェダイになるため修行に出るが、過酷な運命に直面する。 |
| レイア・オーガナ | 反乱軍の若きリーダー。ハン・ソロと行動を共にする中で、心を通わせていく。 |
| ハン・ソロ | ミレニアム・ファルコン号の船長。レイアを守るために奮闘するが、最大の危機に……。 |
| ダース・ベイダー | 帝国軍の司令官。ルークを執拗に追い詰める。 |
| ヨーダ | 沼の惑星ダゴバに隠れ住む、伝説のジェダイ・マスター。 |
| ランド・カルリジアン | ハン・ソロの昔の友人。「雲の都市」の執政官だが、ある秘密が……。 |
【ネタバレあり】『帝国の逆襲』ストーリーの流れ
① 帝国軍の襲撃で反乱軍が敗走
前作でデス・スターを破壊した反乱軍は、氷の惑星ホスに秘密基地を築いていました。
ある日、ルーク・スカイウォーカーは雪原を巡回中、巨大な雪男のような生物「ワンパ」に襲われて洞窟へ連れ去られてしまいます。
ルークはフォースを使ってライトセーバーを引き寄せ、ワンパから脱出することに成功。しかし吹雪の中で力尽きそうになったところを、オビ=ワン・ケノービの霊に導かれます。
その後、ルークはハン・ソロに発見され、命を救われました。
一方その頃、反乱軍の基地は帝国軍に発見され、大規模な攻撃を受けます。AT-ATウォーカーなど圧倒的な戦力を前に基地は陥落し、ルーク、レイア、ハン・ソロたちはそれぞれ別々に脱出することになります。
② ルークの修行
ルークはオビ=ワン・ケノービの導きに従い、惑星ダゴバへ向かいます。
そこで出会ったのは、小柄で頼りなく見える老人ヨーダ。しかし、その正体は長年ジェダイを導いてきた伝説のジェダイ・マスターでした。
ルークはヨーダのもとでフォースの修行を始め、ジェダイとして成長していきます。
しかし修行の途中、仲間たちが危険な状況にあることをフォースで感じ取ります。ヨーダとオビ=ワンは「まだ修行が足りない」と止めますが、ルークは仲間を救うためダゴバを後にしました。
③ ソロ&レイアの逃亡劇
一方、ハン・ソロ、レイア、チューバッカ、C-3POは、ミレニアム・ファルコンで帝国軍からの逃亡を続けます。しかし、ハイパードライブの故障によって思うように逃げられず、何度も帝国軍に追い詰められてしまいます。
ようやくたどり着いたのは、ハンの旧友ランド・カルリジアンが統治する「雲の都市(クラウド・シティ)」でした。しかし、ランドは街を守るため帝国軍への協力を強いられており、ハンたちはダース・ベイダーに引き渡されてしまいます。
ベイダーはルークを誘い出すため、ハンを炭素冷凍装置にかけることを決定します。
炭素冷凍される直前、レイアはハンに「愛してる」と想いを伝えます。するとハンは「知ってるさ(I know)」と答え、そのまま炭素冷凍されてしまいました。
その後、ハンは賞金稼ぎボバ・フェットによって連れ去られ、レイアたちはランドの助けを借りて脱出します。
④ ルークとダース・ベイダーの衝撃バトル
仲間たちを救うため雲の都市へ向かったルークは、ダース・ベイダーとの一騎打ちに挑みます。
しかし実力差は大きく、ルークは右腕を切り落とされ敗北します。
そしてベイダーは、映画史に残る衝撃の真実を明かします。
「いや、私がお前の父だ。」
さらにベイダーは、「私と共に来れば、銀河を支配できる」とルークをダークサイドへ誘います。
父親が最大の敵だったという事実に動揺しながらも、ルークは誘いを拒否。捕らえられるくらいならと、自ら奈落へ身を投げて脱出しました。
⑤ ラスト・結末
右腕を失い、父親がダース・ベイダーだったという衝撃の真実を知ったルーク。精神的にも大きなショックを受けますが、間一髪でレイアたちに救出されます。
その後、ルークは失った右腕の代わりとなる義手を装着しました。
一方、炭素冷凍されたハン・ソロは賞金稼ぎボバ・フェットによって連れ去られたままで、救出することはできませんでした。
反乱軍は帝国軍の圧倒的な戦力を前に大きな打撃を受け、仲間も失い、状況はかつてないほど絶望的になります。
父親が最大の敵だったという衝撃の事実、ハン・ソロの行方、そして帝国軍との戦い――多くの問題が何一つ解決しないまま、物語は幕を閉じます。
「この先どうなるの!?」という大きな謎と不安を残したまま、『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』は『エピソード6/ジェダイの帰還』へと続きます。
【ネタバレ解説】知るともっと面白い!5つの裏話
① 伝説のジェダイマスター:ヨーダの正体と芝居
沼の惑星ダゴバでルークが出会った、緑色で小さくて、ルークの食料を勝手に食べたり、荷物を漁ったりする不思議なおじいちゃん。
「これが伝説のジェダイ・マスター……?」とルークはすっかりガッカリしていましたが、実はあの奇妙な行動はすべて、ルークを試すためのテストでした。
見た目は小柄でかわいらしいおじいちゃんですが、その正体は約900年もの間ジェダイを導いてきた伝説のジェダイ・マスター。フォースの知識と精神力は銀河でも随一で、多くのジェダイを育ててきた偉大な師匠です。
💡ちなみに、ヨーダがなぜあんな行動を取ったのか、そしてなぜ最強クラスのジェダイと呼ばれるのかは、【ヨーダ解説記事】で詳しく紹介しています!
② ハン・ソロの「I know」が伝説になった理由
帝国軍に捕まり、炭素冷凍されることになったハン・ソロ。
別れの直前、レイア姫はついに「愛してる(I love you)」と想いを伝えます。
するとソロは、少し笑いながら一言。
「知っているさ(I know)」
この短いセリフは、映画史に残る名シーンとして今でも語り継がれています。
実はこの「I know」は、ハン・ソロ役のハリソン・フォードが現場で提案したアドリブでした。
当初の台本では「俺も愛してる(I love you, too)」と返す予定でしたが、「ソロならこんな状況でも格好つけるはず」と考え、このセリフが採用されたそうです。
たった2語ですが、ハン・ソロというキャラクターを象徴する名セリフになりました。
🌟 プチ裏話
小惑星地帯をミレニアム・ファルコンが猛スピードで飛び回るシーンでは、「本物のジャガイモやスニーカーが小惑星に紛れて映っている」という有名な噂があります。気になる方は、ぜひ探してみてください。
③ ダース・ベイダーは実は2人で演じていた!
実はダース・ベイダーは、一人の俳優だけで演じられているわけではありません。
黒いスーツを着て演技を担当したのは、イギリス人俳優のデヴィッド・プラウズ。
そして、世界中のファンを震え上がらせた、あの低く重厚な声を担当したのは、俳優のジェームズ・アール・ジョーンズです。
つまり、私たちが知っているダース・ベイダーは、「演技」と「声」の二人によって作り上げられたキャラクターだったのです。
実は、この「2人で演じていた」という仕組みが、映画史に残る”ある秘密”を守るためにも大きな役割を果たしました。
その秘密とは……次でご紹介します。
④ ベイダーの衝撃のセリフの裏側
今作最大の衝撃といえば、ダース・ベイダーがルークに
「いや、私がお前の父親だ(No, I am your father.)」
と告げるシーンです。
今では映画史に残る名場面ですが、公開当時は世界中の観客が大きな衝撃を受けました。
実はこの秘密が公開前に漏れないよう、制作陣は徹底した極秘作戦を実行していました。
撮影現場で使われた台本には、本物とは違うセリフが書かれていたのです。
デヴィッド・プラウズが実際に演じていたセリフは、
「オビ=ワンがお前の父親を殺したのだ。」
という偽のセリフでした。
そのため、多くのキャストやスタッフも、本当の展開を知りませんでした。
そして完成間近になって初めて、声を担当していたジェームズ・アール・ジョーンズが
「No, I am your father.」
という本物のセリフを録音。
こうして、映画史上最大級のネタバレは最後まで秘密に守られたのです。
⑤ 親子そろって右手を失うのは偶然?
ライトセーバーでの激しい戦いの末、ダース・ベイダーはルークの右手を切り落とします。
実の父親なのに容赦ない……と思ってしまいますが、実はスター・ウォーズでは「右手を失う」という出来事には大きな意味があります。
ベイダーことアナキン・スカイウォーカーも、若い頃に右手を失い、その後は義手を使うようになりました。そして『エピソード3』では両手両足を失い、現在の機械の体になります。
つまり、父も息子も右手を失うという共通点があるのです。
これは単なる偶然ではなく、「親子の運命」や「同じ道を歩みかけていること」を象徴する演出だと考えられています。
もちろん、「親子でおそろいのメカハンドになった」と考えると、どこかブラックユーモアのあるスター・ウォーズらしい演出とも言えますね。
【制作秘話】『帝国の逆襲』は世界最大級の”インディーズ映画”だった!?
ここまで『帝国の逆襲』の見どころや裏話をご紹介してきましたが、実はこの映画、本編だけでなく制作の舞台裏でも壮絶なドラマがありました。
今ではハリウッドを代表する超大作として知られる本作ですが、実は制作方法は当時としては異例中の異例。
「世界最大級のインディーズ映画」とも言われるほど、ジョージ・ルーカス自身が大きなリスクを背負って完成させた作品だったのです。
一体何があったのでしょうか?
「映画会社に口出しされたくない!」ルーカスの決意
『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』が世界的大ヒットを記録し、ジョージ・ルーカスは一躍成功者となりました。
普通なら、続編も映画会社に制作費を出してもらい、安心して映画を作るはずです。
しかしルーカスは違いました。
1作目の制作では、映画会社からさまざまな意見や制約を受け、「次は自分の思い描いた作品を、思い通りに作りたい」という思いを強く抱いていたのです。
そこで彼は、自ら設立したルーカスフィルムを中心に制作を進め、自身の資金を投入。不足分は銀行から融資を受けるという、大きな決断をしました。
配給は20世紀フォックスが担当しましたが、制作費の大部分をルーカス自身が負担するというスタイルは、当時のハリウッドでは極めて珍しいものでした。
映画の中も、映画の外も大ピンチ!
ところが、撮影が始まるとトラブルが次々と発生します。
雪の惑星ホスのロケ地となったノルウェーでは、記録的な大雪に見舞われ、撮影は思うように進みません。
さらに特殊効果やセット制作にも想像以上の時間と費用がかかり、制作費は当初の予定を大きくオーバー。
資金繰りは厳しくなり、ルーカスは銀行との交渉を続けながら、映画を完成させるために奔走することになりました。
劇中では反乱軍が帝国軍に追い詰められていますが、現実のジョージ・ルーカスもまた、「映画を完成させなければ大変なことになる」という大きなプレッシャーと戦っていたのです。
命がけの挑戦は大成功!
こうして数々の困難を乗り越えて完成した『帝国の逆襲』は、公開されると世界中で大ヒット。
興行収入は制作費を大きく上回り、ルーカスは銀行からの融資を返済することができました。
そして、この成功によって続く『エピソード6/ジェダイの帰還』も、自分たちの理想を追求した形で制作できるようになります。
『帝国の逆襲』は、劇中では反乱軍が帝国に立ち向かう物語ですが、その舞台裏でもジョージ・ルーカスが巨大なハリウッドの常識に挑み、自分の信じる映画作りを貫いた作品だったのです。
そんな背景を知ると、『帝国の逆襲』が今なお映画史に残る名作として語り継がれている理由が、さらによく分かりますね。
『エピソード5/帝国の逆襲』は、負け続けるのに面白い
実は、この『帝国の逆襲』には大きな特徴があります。
それは、主人公チームが最初から最後まで負け続けるという、とても珍しいストーリーになっていることです。
ちょっと振り返ってみましょう。
- 反乱軍はホスの基地を帝国軍に襲撃され、大敗北して撤退。
- ハン・ソロはランドの裏切りによって帝国軍の罠にはまり、炭素冷凍されて連れ去られてしまいます。
- ルークはダース・ベイダーとの決戦で右手を失い、自分の父親がベイダーだったという衝撃の真実まで知らされます。
普通なら、ここまで主人公たちが負け続ける映画は「暗い」「スッキリしない」と感じても不思議ではありません。
それなのに、『帝国の逆襲』は今でもシリーズ最高傑作との呼び声が高い作品です。
では、なぜここまで評価されているのでしょうか?
その理由は、大きく2つあります。
負け続けるのに面白い2つの理由
① 「絶望」と「恋愛ドラマ」が同時に進むから
帝国軍に追い詰められる緊張感が続く一方で、ハン・ソロとレイア姫の恋愛も少しずつ進展していきます。
「もう逃げられない!」というハラハラと、「二人はどうなるの?」というドキドキが絶妙なバランスで描かれているため、最後まで飽きる暇がありません。
有名な「I love you.」「I know.」の名シーンも、この極限状態だからこそ、より印象的に感じられるのでしょう。
② ルークが”強くなる”より”成長する”物語だから
ルークはヨーダとの修行でライトセーバーの腕前だけではなく、「恐怖に負けない心」や「フォースを信じること」を学びます。
そのため、この作品は単なるアクション映画ではなく、一人の青年が精神的に成長していくドラマとしても高く評価されています。
さらに、この大胆な展開が実現できた背景には、ジョージ・ルーカスの挑戦もありました。
『帝国の逆襲』は、ジョージ・ルーカスがルーカスフィルムを通じて資金を調達し、自主製作という形で完成させた作品です。
そのため、大手映画会社の意向に大きく左右されにくく、当時としては珍しい「主人公が最後まで勝てない」という大胆なストーリーにも挑戦できたと考えられています。
普通なら避けられそうな展開をあえて描いたからこそ、「この先どうなるんだろう?」という期待が膨らみ、映画史に残る名作となりました。
だからこそ『帝国の逆襲』は、ただ負けが続くだけの映画ではありません。
「負けたからこそ、続きが気になって仕方がない。」
そんな映画史に残る”引き”を生み出した作品なのです。
ラストのその後は?『エピソード6』へどう繋がる?
ダース・ベイダーとの激闘で右手を失い、心にも大きな傷を負ったルーク。しかしラストでは義手を装着し、再び仲間たちと前を向いて歩き始めます。
傷ついたルークとレイアが宇宙船の窓から銀河を見つめるラストシーンは、敗北のあとだからこそ、静かな希望を感じさせる名場面です。
一方で、物語にはまだ多くの宿題が残されています。
- 炭素冷凍されたハン・ソロを救い出せるのか?
- ダース・ベイダーが父親だと知ったルークは、この運命とどう向き合うのか?
- 大敗した反乱軍は、帝国軍にどう立ち向かうのか?
あまりにも気になるところで物語は幕を閉じ、『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』へ続きます。
「ここで終わるの!?」
そう思わずにはいられないラストだからこそ、多くの人が公開当時、続編を待ちきれなくなったのでしょう。