
フェルンの優しさや信念がわかる名言
フェルンは冷静でしっかり者。
その言葉には彼女の優しさや信念が詰まっています。
今回、アニメ『葬送のフリーレン』からフェルンの素敵だなと思う名言を7つ紹介します!
1. とても良いことでございますね
第1話に、幼いフェルンに魔法使いとしての才能があると思わせられた言葉があります。
フリーレンが森で修行していたフェルンを探して、やっと見つけた時のシーンです。
「フリーレン様でも私を探すのが大変でしたか。」
「存在感が薄いと、よくハイター様からも言われます」
「とても良いことでございますね」
「とても良いこと・・・!?」
最初、驚きませんか??
私はとても気になりました・・・!
普通、存在感が薄いと言われたら、あまり良い気はしない人が多いのではないかと思います。でも、フェルンは迷いなく「とても良いこと」と言い切ったのです。
その意味が、すぐには理解できませんでしたが、考えてみると・・・。
魔法使いにとって気配を消し、敵から探知されないことは大きな強み。フェルンはまだ幼く、実戦経験もないはずなのに、その重要性をすでに肌で感じ取っていました。
この言葉には、フェルンの魔法使いとしての才能が滲み出る言葉だなと思いました。
ただ知識として知っているのではなく、感覚的に「良いこと」と捉えられるのがすごいと思いました。自然体でそれを受け入れているあたり、フェルンらしさがあふれているなと感じました。
2. あの方は正しいことをしたのです
第2話 フェルンの強い意志
森に籠もって修行を続けるフェルン。彼女は魔法使いとして一人前になるため、懸命に努力していました。しかし、その間にハイターの体調は悪化し、彼の残された時間はもう長くありません。
フリーレンは、今は修行よりもハイターのそばにいるべきだとフェルンを呼びに来ます。しかし、それに対してフェルンはきっぱりと答えました。
「いずれでは、ダメなのです」
「いずれでは、ハイター様が死んでしまう」
ハイターが亡くなる前に、魔法使いとして一人前になりたいのだと言います。
「私はあの方に命を救われました」
「あの方は正しいことをしたのです。救ったことを後悔して欲しくない。魔法使いでも何でもいい。ひとりで生きていくすべを身につけることが、私の恩返しなのです。救って良かったと、もう大丈夫だと、そう思ってほしいのです。」
この言葉を聞いたとき、フェルンの想いの強さに胸がぎゅっと締めつけられました。
フェルンにとってハイターは、命を救ってくれた大切な恩人です。
フェルンは、ハイターと過ごす時間を大切にすることと、自分が一人前になることのどちらが本当に恩返しになるのか、究極の選択を迫られていました。
普通なら、大切な人のそばにいて最後の時間を共に過ごしたいと思うはず。でも、フェルンは違いました。
「一緒に過ごすこと」も確かに大切なこと。しかし、彼女は「自分が生き抜く力をつけることこそが、ハイターにとっての本当の安心につながる」と信じていました。
それは単なる自己満足ではなく、ハイターが自分を救ったことを後悔しないようにするため。「救って良かった」と思ってもらうため。そんな風に考えられるフェルンのまっすぐさと覚悟に、彼女の大きさと強さを感じました。
この名言には、フェルンの揺るがない意志と、ハイターへの深い感謝の気持ちが詰まっていました。
3. フリーレン様はどうしようもなく鈍い方のようなので
第3話 ――それでも、あなたが私を知ろうとしてくれたことが嬉しい
フェルンの誕生日。
フリーレンは「私はフェルンのこと何も分からない」と言いながら、一日中悩んで選んだ髪飾りを渡します。
フェルンは素直に喜びますが、フリーレンは「本当に?」と不安そう。
そんな彼女にフェルンは、はっきり伝えます。
「フリーレン様はどうしようもなく鈍い方のようなので、ハッキリと伝えます。あなたが私を知ろうとしてくれたことが、たまらなく嬉しいのです。」
フリーレンは「知ろうとしただけなのに?」と驚きますが、フェルンは微笑んで言います。
「フリーレン様は本当に人の感情が分かっていませんね」
このやりとりが、とても愛おしかったです。
フリーレンはまだ人の気持ちを理解しきれないけれど、それでもフェルンのために考え、悩み、行動した。その「過程」こそが、フェルンにとって何よりも嬉しかったのです。
フリーレンは、人を理解することが苦手です。
でも、その鈍さがあるからこそ、「知ろうとすること」の価値が際立ちます。
人は、分かり合えなくても、知ろうとすることで絆を深めていける。
そのことを、このシーンは優しく教えてくれます。
フェルンが言った 「あなたが私を知ろうとしてくれたことが、たまらなく嬉しいのです」 という言葉には、人と人との関係において最も大切なものが詰まっている気がします。
4. 私が悪い子になれば、化けて出てきてくれるのですか?
第5話 幼いフェルンとハイターとの回想シーン
ハイターが亡くなる少し前のお話。
「これからは、フリーレンの言うことを聞いて良い子にしているんですよ」とハイター。
「さもないと、死んだ後に化けて出ます」
と冗談を言って笑うハイターにフェルンが言います。
「ハイター様、私が悪い子になれば、化けて出てきてくれるのですか?」
ハイターが思う以上の返しをしてきたフェルン。化けて出たら怖くて嫌だろうと冗談を言うハイターに、逆に化けて出てきてくれたら嬉しいというフェルンがとても可愛かったです。
一本取られたハイターはこう返します。
「ずる賢くなりましたね、誰に似たんだか」
「撤回しましょう。あなたが良い子でいたら、少しくらいなら化けて出てあげてもいいかもしれません」
このやり取りは、ハイターとフェルンの深い絆を感じさせる名シーンでした。幼いながらも、フェルンはハイターをとても慕っていて、彼の存在を少しでも長く感じていたかったのでしょう。温かく、そして少し切なさも感じる言葉でした。
5. シュタルク様は、逃げないと思います
第6話
龍が逃げたと勘違いした村人たちは「シュタルク様がいるから大丈夫だ」と信じ、彼を英雄として称えるようになります。
しかし、シュタルク本人は「自分は英雄ではない」と語ります。龍が村を襲わないのは、ただの偶然や気まぐれに過ぎないと。
それでも、シュタルクは戦う気がないはずなのに修行を続けています。
「この村にとっては、英雄シュタルクなんだ。おれが村を守らなきゃいけないんだよ。」
「……とは言ってみたが、実際は逃げ出しちまうかもな。」
そんなシュタルクの手を、フェルンは突然取り、じっと掌を見つめます。
突然の行動に戸惑うシュタルクに、フェルンは静かに言います。
「シュタルク様は、逃げないと思います」
手を見るシーンは一瞬ですが、フェルンの賢さが見事に表現された場面だと思いました。
シュタルクの掌は、これまで積み重ねてきた修行の証ともいえる傷だらけの手。その努力の痕跡をフェルンは確認し、確信を持って「シュタルクは逃げない」と言ったのです。
そして、さらにこう続けます。
「必要なものは、覚悟だけだったのです」
「必死に積み上げてきたものは、決して裏切りません」
「シュタルク様は、どうしようもない臆病者ですが、村を守りたいという覚悟だけはきっと、本物だと思います」
努力するすべての人に勇気を与えてくれる、素敵な名言だと思います。
フェルン自身も努力し続けてきたからこそ、この言葉が心に響きます・・・!
6. 過去なんて関係ありません
第12話より 誕生日プレゼントをもらったことがないと語るシュタルク。
「俺は故郷が魔族に襲われたとき、そんな兄貴を見捨てて逃げちまった。家族から祝ってもらえなくても当然かもな。俺は逃げてばかりの失敗作だ。ヒンメルだったらきっと逃げなかった。」
「シュタルク様、プレゼントを選びに行きますよ。
――過去なんて関係ありません。
私の見てきた戦士シュタルクは、一度たりとも逃げ出していません。」
「この先逃げるかも知れねぇぞ?」とシュタルク。
「私たちが逃がしません」
「でもおれは・・・」
「選ばないなら勝手に選びますよ?」
シュタルクは過去の出来事を引きずり、自分を「逃げてばかりの失敗作」と考えています。それに対してフェルンは「私の見てきた戦士シュタルクは、一度たりとも逃げ出していません」と断言します。彼がどんなに自分を否定しても、フェルンは「今のシュタルク」を信じているのです。
「この先逃げるかもしれない」と不安を口にするシュタルクに対して、「私たちが逃がしません」とフェルンが答えるのも強いですね。ただ励ますのではなく、「私たちが支えるから大丈夫」と力強く断言している。フェルンは冷静で現実的な性格ですが、大切な人のことは絶対に見捨てません。まるで仲間としての覚悟を示しているように感じます。
そして最後の「選ばないなら勝手に選びますよ?」という言葉。これがすごくフェルンらしいですね。慰めたり説得するのではなく、淡々と、でも優しく寄り添う。深刻になりすぎず、日常の延長としてシュタルクを引っ張っていくのが素敵です。
このやりとりは、”過去にとらわれるシュタルク”と、”今の彼を見ているフェルン”の対比が際立つ場面だと思います。フェルンの言葉には、ただの励ましではなく、彼を”戦士シュタルク”として認めている信頼と、それを守ろうとする仲間としての決意が込められています。
7. 私たちはフリーレン様がすごい魔法使いであることを知っていますから
18話 これだけが自分が魔法使いである唯一の証だと「聖杖の証し」持つフリーレン。
しかし「聖杖の証し」は古すぎて仲間からも知られていません。ただの錆びた首飾りにしか見えず、長寿のフリーレンは、その証が過去のものであることを知りガッカリします。
過去にヒンメルから、「聖杖の証しのことを知らないけれど、君がすごい魔法使いであることを知っている。それでいいじゃないか」と言われたことがあります。
ヒンメルたちが証明してくれても、「でも、すぐに死んじゃうじゃん」というフリーレン。
しかし時を超えて、新たに仲間になったフェルンが同じことを言います。
「フリーレン様。私たちはフリーレン様がすごい魔法使いであることを知っていますから」
フリーレンにとって「聖杖の証し」は、自分が魔法使いであることを証明する大切なものだったはずです。
しかし、それがただの「錆びた首飾り」になってしまっていたことで、彼女は時の流れを痛感し、寂しさを覚えます。
人間の時間軸では確かな証でも、フリーレンの長い人生の中では、それすら色褪せてしまう。彼女の「がっかりする気持ち」は、過去が過去になってしまうことへの切なさの表れでしょう。
でも、そんな彼女にヒンメルもフェルンも同じ言葉をかけます。
「君がすごい魔法使いであることを知っている。それでいいじゃないか。」
「フリーレン様。私たちはフリーレン様がすごい魔法使いであることを知っていますから。」
フリーレンは、過去にヒンメルたちに証明してもらったとき、「でも、すぐに死んじゃうじゃん」と否定していました。どれだけ言葉をかけられても、寿命の短い人間に証明されても、その存在はすぐに消えてしまう。だから意味がない——そんな彼女の考えがあったのかもしれません。
しかし、時を超えてフェルンがまったく同じ言葉をくれたとき、それは「一瞬で消えるもの」ではなくなったのではないでしょうか。ヒンメルたちが残した言葉は、フェルンへと受け継がれ、時間を超えてフリーレンのもとへ戻ってきた。
証は物ではなく、人の記憶や思いの中にこそ残る。
「聖杖の証し」は色褪せても、フリーレンの存在を証明する言葉は、確かに受け継がれていた。
それこそが、彼女にとって本当の「証明」だったのではないかと思います。
このやりとりが感動的なのは、ヒンメルの言葉がただの慰めではなく、時を超えても揺るがない「真実」だったと示されるから。そして、フリーレンがそれを本当の意味で受け入れる瞬間だからなのかもしれません。