
メジャーの舞台で進化を続ける山本由伸選手。
日本プロ野球時代から変わらず、圧倒的なパフォーマンスを見せ続けています。
彼はなぜ努力を続けられるのでしょうか?
この記事では、山本選手の“努力の源”となる考え方に注目してみました。
野球に限らず、「続けたいけど続かない…」と悩む方のヒントが隠れています。
山本由伸選手の努力の原動力
山本由伸選手の努力の原動力はどこからくるのか?
そのヒントになるのが、山本選手が「野球に対する向き合い方」について語ったときの言葉です。
一番大切なのはやはり、野球の楽しい気持ちを忘れないこと。
例えば中学とか高校ぐらいになれば、きつい練習とかマインドが入ってきたりして、嫌になりだす時期があります。
そんな時には、多少力を抜いてでも「楽しさ」を忘れないようにした方がいい。
野球を嫌いになってしまうと、技術やフィジカルを上げることは難しいからです。
山本選手の言葉の中で特に印象的なのが、
「多少力を抜いてでも『楽しさ』を忘れないようにした方がいい。」
という部分。
「楽しさを忘れない」という言葉はよく耳にしますが、山本選手の場合は少し違います。
“力を抜いてでも、楽しさを忘れない”
ここに深い意味を感じました。
「嫌いにならないように、力を抜く」という発想
「力を抜く」と聞くとサボりにも見えますが、山本選手の意図は真逆です。
- 無理しすぎて嫌いになる
- 義務感で追い込まれる
- 楽しさが消えてしまう
こうなると、やる気が枯れてしまいます。
努力の継続には、気持ちをコントロールして、やる気を持ち続けることが大切です。
だからこそ、
好き(楽しい)という気持ちを失わないように、あえて力を抜く。
「もっと頑張らないと!」とストイックに追い込みがちな風潮とは真逆。
山本選手は、
好きな気持ちを保つことこそ、努力を続ける鍵
だと考えているように思えます。
2種類の努力:「好き」か「嫌い」か
努力と一言でいっても、その根底にある感情によって全く性質が変わります。
① 好き(楽しい)を伸ばす努力
- 好きな気持ちを守りながら続ける
- 自然体で疲れづらい
- 心が削れにくく、長く続く
② 嫌い(苦手)を克服する・耐える努力
- 苦手なことを義務感でこなす
- 外的なご褒美がないと続かない
- 心の消耗が大きいので長続きしにくい
という特徴があります。
山本由伸選手の努力は、好きを伸ばす努力
山本選手が行っているのは、「好き」を守りながら伸ばす努力です。
この努力は「根性や我慢」というイメージとは違います。
楽しさ(好き)を軸にした努力は、自分の内側からやる気のエネルギーを作り出すことが出来ます。
根底に「好き」があるからこそ、自然体のままでも努力が続けやすいのです。
一方で、「嫌い」が根底にある努力を続ける必要がある時は、ご褒美・達成感・目に見える進捗など、外から動機を補ってあげることが大切になってきます。
そうすることで、心の摩耗を抑えながら続けることができます。
山本選手の言葉には、
「どうすれば内側のエネルギーを枯らさずにいられるか?」
という視点があります。
この考えは、スポーツだけでなく、勉強、仕事、創作…どんな「続ける」場面にも通じます。
努力を続けるためのコツ
山本選手の言葉から分かるように、努力を続けるうえで大切なのは、
「楽しいと思う気持ち」を守り、保ち続けること。
それを踏まえて、ここでは、日常で実践しやすい3つの方法を紹介します。
① 完璧を目指しすぎない
完璧を求めるほど、少しの失敗で気持ちが折れやすくなります。
「7割できたらOK!」くらいの余白が、心を軽くしてくれます。
② 自分の成長にフォーカスする
「5分続けられた」「昨日より少しできた」
そんな小さな“できた”を見つける習慣が、内側のやる気を育てます。
③ 嫌いになりそうな時は、無理に頑張らない
山本選手の言葉にもあるように、嫌いにならないために力を抜くことはとても大切。
気持ちが重い日は、メニューを軽くしたり、
別の続けやすい練習に切り替えるのも効果的です。
さいごに:山本由伸選手「才能×努力」
山本由伸選手は、もともと身体能力やセンスに恵まれた選手です。
今の活躍をみると、才能が全てだと考える人もいるでしょう。
しかし一方で、山本選手は野球選手としては小柄で、右肘の痛みに悩まされた時期もありました。
甲子園で突出した成績を残したわけでもなく、プロ入り時もドラフト4位。
子供時代の関係者へのインタビューを聞いていると、
「ここまで活躍するとは意外だった」
という声も少なくありません。
今の活躍は「才能 × 努力」の掛け合わせ。
才能があっても、もし努力をしなければ、他のプロ野球選手に埋もれていてもおかしくありません。
今回紹介した山本由伸選手の言葉には、「努力は気合いで乗り切るもの」というイメージをやわらげ、好きだった気持ちを守りながら進むという視点がありました。
無理に完璧を追いかけたり、嫌いになりそうなほど自分を追い込む努力ではありません。
大切なのは、内側から湧いてくるエネルギーを長く保つこと。
山本選手のように、楽しさをひとつずつ育てていけば、努力は自然と続いていきます。
もし今、「続けたいのにしんどい…」と感じているなら、少しだけ力を抜いて、自分のペースに戻ってみてください。
好きだったはずのものが、嫌いになりそうな時こそ、ほんの少し肩の力を抜くことで、また前に進める日が来るかもしれません。