
『マンダロリアン』シーズン2のラストで登場した若いルーク・スカイウォーカーは、スター・ウォーズファンにとって嬉しいサプライズでしたね!
そして、「ルーク無双」と呼ばれるほど圧倒的な強さを見せた一方で、
と気になった方も多いのではないでしょうか。
この記事では、『マンダロリアン』や『ボバ・フェット』に登場する若いルークを演じた俳優や、CG・AIを活用した撮影技術をわかりやすく解説します!
若いルークはどうやって撮影した?
『マンダロリアン』の撮影当時、ルーク役のマーク・ハミルさんは70代でした。
そのため、『マンダロリアン』や『ボバ・フェット』に登場した若いルークは、もちろんマーク・ハミルさん本人だけで演じられたわけではありません。
実際には、代役俳優の演技に、CGやAIを活用した映像技術を組み合わせることで、若き日のルークが再現されています。
実は、『マンダロリアン』と『ボバ・フェット』では、その再現方法にも違いがあります。ここから、それぞれの撮影方法を詳しく見ていきましょう。
体の演技は誰が担当した?
若いルークを再現するため、マーク・ハミルさん本人の演技に加え、体格の近い若い俳優がボディダブル(代役俳優)として演技を担当しました。
また、危険なアクションシーンでは、スタントダブルも参加しています。スタントダブルとは、アクションや難しい動きを俳優の代わりに演じる専門の俳優のことです。
『マンダロリアン』では、マーク・ハミルさんとボディダブルのマックス・ロイド=ジョーンズさんが、それぞれ別々に撮影へ参加しました。2人はお互いの演技を参考にしながら撮影に臨み、より自然な若きルークの動きや雰囲気を再現したとされています。
作品ごとに、ルークのボディダブルとスタントダブルを担当した方々をまとめました。
| 登場作品 | ボディダブル(代役俳優) | スタントダブル |
|---|---|---|
| 『マンダロリアン』シーズン2 | マックス・ロイド=ジョーンズ | マット・ルゲッティ |
| 『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』 | グラハム・ハミルトン | スコット・ラング |
このように撮影された映像をベースに、CG・AI技術で若き日のマーク・ハミルさんの顔が再現され、私たちが見た若いルークの姿が完成しました。
ちなみに、『マンダロリアン』でルークのボディダブルを務めたマックス・ロイド=ジョーンズさんは、『ボバ・フェット』(チャプター5:マンダロリアンの帰還)にも出演しています。ただし、ルーク役ではなく、Xウイング・パイロット「リード中尉」という別のキャラクターとして登場しました。
顔はどうやって再現した?
若いルークの「体」の演技は本人と代役俳優が担当しましたが、「顔」はCGやAIなど複数の映像技術を組み合わせることで再現されています。
実は、『マンダロリアン』と『ボバ・フェット』では、この顔の再現方法が大きく異なります。
制作は、スター・ウォーズシリーズの映像制作を手がけるILM(インダストリアル・ライト&マジック)が担当しました。
『マンダロリアン』:伝統的なVFXによる挑戦
マーク・ハミルさん本人の過去の映像や表情をもとに、3DモデルやCG、ディエイジング(若返りVFX)を組み合わせることで、若いルークを再現しています。
全盛期の若いルークが登場したことは、世界中のファンを驚かせて喜ばれましたが、一方で「表情が少し硬く見える」「どこか違和感がある」と感じたとの声もありました。
『ボバ・フェット』:AI技術でさらに自然な映像へ進化
その約1年後に配信された『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』では、映像技術がさらに進化しました。
撮影した映像の上に、若い頃のマーク・ハミルさんの顔を合成するために「ディープフェイク」という最新のAI技術やCGが使われました。
これにより、『ジェダイの帰還』の時代に近い、瑞々しく若々しいルークの表情が実現しています。
🌟 話題になった「YouTuber採用」の裏話
『ボバ・フェット』で若いルークの映像がより自然になった背景には、スター・ウォーズファンの間で有名なエピソードがあります。
『マンダロリアン』で若いルークが登場した直後、YouTuberのShamook(シャムーク)氏が、AI技術を使って「より自然な若いルーク」のディープフェイク動画をわずか4日で制作し、YouTubeで公開しました。
その映像は「公式版より自然だ」と多くのファンの間で話題となり、世界中で大きな反響を呼びます。
その高い技術力が評価され、Shamook氏はスター・ウォーズシリーズの映像制作を手がけるILM(インダストリアル・ライト&マジック)へ正式に採用されました。
一般のクリエイターが、その技術力を認められてハリウッドを代表するVFXスタジオへ採用されたことは、映像業界でも大きな話題となりました。
その後、『ボバ・フェット』ではAIを活用した顔の合成技術が取り入れられ、『マンダロリアン』よりもさらに自然な若いルークが再現されています。
※ディープフェイクとは?
ディープフェイクとは、AIが大量の画像や映像を学習し、人の顔や声を本物のように再現する技術です。
有名人の偽動画など悪用が問題になることもありますが、『スター・ウォーズ』では若き日のルークを自然によみがえらせるために活用されました。
同じ技術でも、使い方次第でファンに感動を届けられることが分かる興味深い事例ですね。
声はどうやって再現した?
若いルークの再現で驚かされるのは、映像だけではありません。
『マンダロリアン』と『ボバ・フェット』の両作品では、声もAI技術を活用して再現されています。
使用されたのは、AI音声合成技術で知られるRespeecher(リスピーチャー)です。
この技術では、マーク・ハミルさんの映画やラジオ出演など、若い頃の音声データをAIに学習させることで、当時の声に近い音声を生成しています。
そのため、現在のマーク・ハミルさんが無理に若い声で演じたわけではなく、当時の雰囲気を感じられる自然な声が再現されました。
特に『ボバ・フェット』ではルークのセリフが大幅に増えましたが、それでも違和感の少ない仕上がりになっており、映像だけでなく音声技術も大きく進化していることが分かります。
若いルークは何話に登場する?『マンダロリアン』『ボバ・フェット』を振り返る
若い頃のルーク・スカイウォーカーは、『マンダロリアン』と『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』の両作品に登場します。
ここまで紹介してきたように、若いルークはボディダブルやCG・AI、音声合成技術など、さまざまな最新技術によって再現されました。
制作の舞台裏を知ってから見返すと、表情や声、細かな演技にも注目でき、また違った楽しみ方ができるかもしれません。
ルークが初めてサプライズ登場するのは、シーズン2最終話(第16章「救出」)です。
ダークトルーパーに追い詰められたディン・ジャリンたちの前にXウイングが現れ、黒いローブをまとったジェダイが圧倒的な強さでダークトルーパーを次々と倒していきます。
最後にフードを外した人物がルーク・スカイウォーカーだと判明したシーンは、多くのスター・ウォーズファンに衝撃と感動を与えました。
この活躍から、「ルーク無双」と呼ばれることもあります。
『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』では、第6話で若いルークが登場します。
このエピソードでは、グローグーにフォースを教える様子や、アソーカ・タノとの会話などが描かれ、戦闘シーンとは違った穏やかなルークの姿を見ることができます。
また、『マンダロリアン』よりも自然になった表情や口の動きにも注目すると、映像技術の進化をより感じられるでしょう。
まとめ
『マンダロリアン』や『ボバ・フェット』に登場した若いルーク・スカイウォーカーは、マーク・ハミルさん本人だけでなく、ボディダブルやCG・AIによる顔の再現、さらにAI音声合成技術など、多くの俳優やクリエイター、最先端技術を組み合わせることで生み出されました。
『ボバ・フェット』では映像技術がさらに進化し、より自然な表情や声の若いルークが実現しています。
制作の舞台裏を知ってから見返すと、『マンダロリアン』シーズン2第16章「救出」の「ルーク無双」のシーンや、『ボバ・フェット』でグローグーを導く姿も、また違った視点で楽しめるはずです。
スター・ウォーズの世界を支える映像技術の進化にも注目しながら、ぜひもう一度、若き日のルーク・スカイウォーカーの活躍を振り返ってみてくださいね。