
『スター・ウォーズ』シリーズを通じて、常に物語の重要な場面に立ち会ってきたR2-D2。
旧三部作(エピソード4~6)ではルーク・スカイウォーカーの頼れる相棒として活躍しますが、前日譚(エピソード1~3)を観ると、もともとはルークの父アナキン・スカイウォーカーの相棒だったことが分かります。
そう考えると、気になることがあります。
- アナキンがダース・ベイダーになった後、R2-D2と再会することはあった?
- また、R2-D2はアナキンやダース・ベイダーの記憶をどこまで覚えていた?
この記事では、R2-D2とアナキンの関係、ダース・ベイダーとの再会の有無、そしてR2-D2が持ち続けていた記憶について、作品の描写をもとに解説・考察していきます。
R2-D2はアナキンの記憶を消されていない
まず、『エピソード3/シスの復讐』のラストで、アナキン・スカイウォーカーは暗黒面に堕ち、ダース・ベイダーとなりました。
一方で、同じく共和国時代から活躍していたドロイドのうち、C-3POは記憶を消去されていますが、R2-D2の記憶は消去されていません。
そのためR2-D2は、アナキンがジェダイだった頃の記憶や、共和国崩壊の過程を覚えたまま、『エピソード4/新たなる希望』へと進むことになります。
R2-D2は、『スター・ウォーズ』サーガの中でも数少ない「歴史をずっと知っている存在」なのです。
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R2-D2とダース・ベイダーは映画で再会しているのか?
かつての名コンビだったアナキン・スカイウォーカーとR2-D2ですが、映画本編(エピソード4~6)で、二人が昔の相棒として再会を喜び合うような場面は存在しません。
しかし実際には、二人は何度か同じ場所に居合わせています。
『エピソード4』気づかぬまま愛機を撃ち落とした「最悪の再会」
二人がダース・ベイダー誕生後に初めて同じ戦場に立ったのが、『エピソード4/新たなる希望』のクライマックス、「ヤヴィンの戦い」です。
デス・スターの排熱口を狙って決死のトレンチ・ランを行うルークのXウイング。その背後から、ベイダーは自身の専用機で容赦なく追い詰めます。そして、Xウイング後部に搭載されていたR2-D2を攻撃し、大きなダメージを与えました。
この時、ベイダーはルークの持つ強いフォースに意識を向けており、自分が攻撃したドロイドが、かつて誰よりも信頼していた相棒のR2-D2であることには気づいていませんでした。
一方でR2-D2は、目の前の敵がかつての主人アナキン・スカイウォーカーであることに気づいていた可能性はあります。
すべてを知っているR2-D2が、かつての主人に撃たれたとしたら――。
これは『スター・ウォーズ』サーガの中でも、最も切なく、皮肉な「再会」のひとつだったのかもしれません。
『エピソード6』ダース・ベイダーの最期
ダース・ベイダーの最期を看取ったのはルークであり、残念ながらR2-D2がかつての主人の最期に立ち会うことはありませんでした。
しかし、映画のラスト、緑の惑星エンドアでの勝利の祝宴を思い返すと、少し感慨深いものがあります。
ルークの捨て身の愛によって暗黒面から救い出されたアナキンは、崩壊する第二デス・スターの中で息を引き取りました。その最期の瞬間も、その後のルークによる火葬の場にも、R2-D2が立ち会うことはありませんでした。
それでも、戦いが終わり、仲間たちが喜びを分かち合うエンドアの夜には、フォースの霊体となったオビ=ワン、ヨーダ、そしてアナキン・スカイウォーカーが姿を現します。
R2-D2がその姿を認識していたかは分かりません。しかし、銀河の激動を共に生き抜いたアナキンとR2-D2の物語が、同じ夜、同じ場所で静かに幕を閉じたと考えると、とても感慨深いラストシーンだと言えるでしょう。
R2-D2は「アナキン=ダース・ベイダー」だと分かっていた?
結論から言うと、映画で明確に描かれているわけではありません。
しかし、R2-D2はアナキン・スカイウォーカーが暗黒面に堕ちていく過程を間近で見ていた数少ない存在であり、「アナキン=ダース・ベイダー」という事実を理解していた可能性は高いと考えられます。
① ジェダイ聖堂の襲撃(オーダー66)でアナキンの変化を目撃
映画『エピソード3/シスの復讐』で、暗黒面に堕ちたアナキンはジェダイ聖堂へ向かう前後の流れの中で、R2-D2にスターファイターで待機を命じます。
R2-D2はそのまま船に残され、外で何が起きているのかを完全には把握できないまま、アナキンの変化を間接的に経験することになります。
② ムスタファーでアナキンの転落を見届けた
その後、アナキンは火山惑星ムスタファーへ向かいますが、R2-D2も同行しています。
映画では、R2-D2がアナキンによる虐殺を直接見ていた描写はありません。しかし、アナキンが暗黒面に堕ちていく最後の過程を、最も近くで経験した存在の一人であることは間違いありません。
さらに、オビ=ワン・ケノービとの壮絶な決闘の後、オビ=ワンがアナキンのライトセーバーを持って戻ってくる場面にも立ち会っています。
かつて共和国を救った英雄アナキン・スカイウォーカーが、完全に別の存在へと変わってしまった瞬間を、R2-D2は間接的に目撃していたのです。
③ パドメの死とルークたちの誕生も知っていた
ムスタファーを離れた後、R2-D2はパドメ・アミダラの出産と死にも立ち会っています。
つまりR2-D2の記憶には、
- アナキンの暗黒面への転落
- オビ=ワンとの決別
- パドメの死
- ルークとレイアの誕生
という、スカイウォーカー家最大の悲劇と希望の瞬間が、すべて記録されていたことになります。
映画の中で、R2-D2が「アナキン=ダース・ベイダー」だと明言する場面はありません。しかし、彼が見てきた出来事を考えると、その真実を理解していた可能性は非常に高いのかもしれません。
ダース・ベイダー(アナキン)にとってのR2-D2の存在
アナキン・スカイウォーカーとR2-D2といえば、銀河でも屈指の名コンビとして知られています。
しかし二人の関係は、単なる戦友や相棒という言葉だけでは語れないほど、深い絆で結ばれていました。
実は、一部の小説版や関連作品では、R2-D2がパドメ・アミダラからアナキンへ託された特別な存在として描かれています。
小説版などで語られる「ドロイドの交換」
映画『エピソード2/クローンの攻撃』のラストで、アナキンとパドメは極秘結婚をします。
映画本編では詳しく描かれていませんが、『エピソード3/シスの復讐』のノベライズ版などでは、二人がお互いのドロイドを交換したことが描かれています。
- C-3PO:アナキンが製作したドロイドとして、パドメのもとへ
- R2-D2:ナブー側のドロイドとして、アナキンの相棒へ
この設定は映画本編で明言されているわけではありませんが、二人の関係を象徴するエピソードとして、ファンの間でも有名です。
アナキンにとってのR2-D2の重み
もしこの設定を踏まえるなら、アナキンにとってR2-D2は単なる優秀なアストロメク・ドロイドではありません。
R2-D2は、クローン戦争という過酷な時代を共に生き抜いた最高の相棒であり、同時に、最愛の妻パドメとの絆を思い出させる特別な存在でもあったと考えられます。
アナキンが数々の危機の中でもR2-D2を見捨てず、家族のように接し続けた背景には、こうした深い絆があったのかもしれません。
さいごに
R2-D2とダース・ベイダーは、映画の中で劇的な再会を果たすことはありませんでした。
しかし実際には、R2-D2はアナキン・スカイウォーカーがジェダイとして活躍していた時代も、ダース・ベイダーとなって銀河を支配した時代も、そのすべてを知る数少ない存在でした。
かつて銀河を駆け巡った最高の相棒同士が、再び言葉を交わすことはありませんでした。それでも、二人の物語は悲劇だけで終わったわけではありません。
アナキンは最後の最後で、息子ルークの愛によって暗黒面から救われ、本来の自分を取り戻しました。そして戦いが終わったエンドアの祝宴では、ルークたちのすぐそばに、オビ=ワン、ヨーダ、そして光の側に帰ってきたアナキンの姿がありました。
もちろん、その時R2-D2がフォースの霊体を見ることができたのかは分かりません。しかし、長い戦いの果てに、アナキンが再び「アナキン・スカイウォーカー」として物語を終えることができたことは、R2-D2が守り続けた希望が無駄ではなかったことを示しているようにも思えます。
『スター・ウォーズ』を見返すときは、ルークとダース・ベイダーの親子の物語だけでなく、そのすぐそばで、始まりから終わりまで静かに寄り添い続けたR2-D2の存在にも注目してみてください。
銀河を揺るがす悲劇を経験しながらも、最後には同じ「光」の側へとたどり着いた――それが、アナキン・スカイウォーカーとR2-D2の物語だったのかもしれません。